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Kamugafu

脳に汗をかく経験

「将棋無双と将棋図巧をすべて解けば四段(プロ棋士)になれる」 これは、米長邦雄永世棋聖が生前残した有名な言葉の1つです。 “将棋無双”と”将棋図巧”とは、江戸時代の名棋士の伊藤宗看と伊藤看寿が江戸幕府に献上した詰将棋の作品集で、現代では「詰むや詰まざるや」として知られ、数百年経った今でも詰将棋の最高傑作と評されています。 この教室では、詰将棋に力を入れており(と言っても、教室なので、無双と図巧のよ […]

「技術を教えない」の真の意味

8/19(金)の夜にLPSA将棋の優しい教え方講座・インストラクター講習会で講演し、100名近い方にご参加いただきました。お申込、ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました! 「技術を教えない教室なんですね。」 その質疑応答の時間に、大庭美夏女流初段からこのようなコメントがあり「まぁ、そうですね。」というニュアンスで返したのですが、手や読みなど将棋の技術の話は何もせず、精神論だけを語る教 […]

指したい将棋は何か?

将棋はサイエンスでもあり、アートでもあります。盤上の理(制約)の中に、自己表現の場(自由)があります。その自由なキャンパスに描く時に問われるのは、どんな将棋を指したいのかという自身の意思、意見です。#かむがふTips — かむがふ (@KamugafuShogi) July 27, 2022 夏休みが始まりました。将棋に多くの時間を使える子がたくさんいると思います。 そのような状況になると、実戦、 […]

大会直前に気を付けること

早いもので、文部科学大臣杯(小学校単位の団体戦)まであと数日、中学生選抜選手権、倉敷王将戦まであと2週間になりました。 3大会合わせて、この教室から約30名の子が参加します。そこで、直前の調整で気を付けてほしいことを書きます。 ルーティンを崩さない 毎日取り組んでいることを崩さないようにしましょう。 例えば、毎日10分詰将棋を解いている場合、大会3日前から1日30分のように急に負荷をかけても効果は […]

将棋の学び方の講演会

保護者向けに将棋の学習の仕方をお話する場を作ったら参加したい方はいらっしゃるのかなぁ?将棋の学習法がよくわからず、モヤモヤしている方がたくさんいらっしゃるような気がしています。 — かむがふ (@KamugafuShogi) June 8, 2022 既にご存じの方もいらっしゃると思いますが、8/19(金)19:30~LPSA主催で「将棋の学び方」についてZoomでお話しします。 「将棋の勉強方法 […]

里見女流四冠のコメント考察

昔は時間重視で勉強していたんですけれど、ちょっと勉強の仕方を変えたっていうところもあります。あとはAIがすごく強くなっている社会で、自分の個性を出せる将棋をしたいなと考えた時、自由度の高い、勝敗に限らず、そういう将棋を指していきたいなというのが、結果的にはよくなっていたのかな、と思います。 これは、プロ編入試験の受験を決めた里見香奈女流四冠の記者会見で、「成績が上がっている要因は?」と質問を受けた […]

見落としの改善法

将棋は、100手で終局する場合、その半分の50回自分の駒を動かすことになります。そこで重要なのは、最善手を1手指すよりも、大悪手を1手指さないことです。 例えば、100点満点として10点の手が1手ある場合、どれだけ100点の手があったとしても全体としては10点になる、つまり、悪い手の点数に全体の点数が引きずられる、が将棋の特性です。もし最善手にこだわるあまり、大悪手を指してしまう可能性が高まるので […]

定跡とは何か?

「そもそも定跡って何ですか?」 先日、受講生の保護者からこのような質問をいただきました。また、日々受講生と対局し、保護者とやり取りしていると、定跡を捉え方一つで指す将棋が全く異なるのを感じており、今回は定跡に対する私の考えを書きたいと思います。 定跡を私の言葉で定義すると、 「先人達が創り上げた見本となるいい指し方」 です。昔の上手な人が束になって、一生懸命に研究して、命をかけて対局を重ね、長い年 […]

守破離

ありがたいことに、最近は毎日のように受講生と対局する機会をいただいています。その中で、自分流の戦法や指し方をしていて苦労している子が一定数います。 よほど将棋のセンスがあり、自分流で押さえるべきポイントを網羅出来ていれば問題ありませんが、この教室を4年半やってきてそんな子はほぼ皆無です。自分流の戦法や指し方にはどうしても構造上の欠陥があり、土台がしっかりしていないので、その後の中終盤でいい手が存在 […]

新たな挑戦

「この教室でも合宿を開催して!」 という依頼が受講生親子からあり、今、夏合宿の準備をしています。この教室は新たなことに積極的に挑戦する、というスタンスを大切にしているつもりです。(転ぶことも多いですが…笑) 今回は、その背景にある考えと経験について書きます。 -受講生親子からあった依頼はNoとは言わず全て検討する (個人指導、船橋と東京への移転、オンライン対局などは、依頼がきっかけでサービス化して […]