大きな目標を描く

この教室では、毎週の宿題として詰将棋の解図があり、4月第2週は詰将棋解答選手権の初級戦、一般戦の問題を取り組むことが毎年の恒例になっています。その一般戦の解答用紙と費やした時間を見て思ったことがありました。

「みんな、50分(一般戦の制限時間)で満点を目指しているな。」

日本各地で開催された結果からわかる通り、一般戦は難度が高く、かかった時間に関わらず満点を取ること自体が素晴らしいことです。しかし、その目標の描き方では成長が限られると感じています。

なぜなら、人間は自分が思い描いた以上の人間には絶対にならないからです。思い描いた通りの人間にもほとんどならず、思い描いたよりも少し小さな人間になることがほとんどではないでしょうか。

であれば、目標は出来る限り大きく描いた方がいいと考えています。

「制限時間の50分の半分の25分、さらに頑張って20分以内で満点を目指す」

例えば、このように背伸びした(ぶっ飛んでいると思う方が多いかもしれません…)目標を描くと、どうすればそれを実現出来るのか?という思考につながります。

努力して培った読みの速さが倍になることは難しいので、考え方の抜本的な見直しを求められるはずです。

まずは、基本の3,5手詰を即答できるようになるが前提で、

・つかみどころのない問題に対峙した時、無駄なことを考えることを可能な限り省く、そのために問題で求められていること(論点)から考える
・作者の意図を想像してみる

など、これまで考えてこなかった発想が生まれるはずで、そうすると、日々の取り組み方も変わってくるはずです。

実現不可能な夢を語ろう、と言っているわけではありません。

大きな目標を描いて達成可能な小さな目標にブレイクダウンしましょう、目指す地点が変われば、意識や日々の取り組み方が変わるのではないですか? がお伝えしたいことです。

大きな目標を描いて、大きく羽ばたいてほしいです。