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学習法

記憶の定着

「”囲いの崩し方”を、以前やったけれど美濃囲いの崩し方の手筋を忘れてしまった。」「”四間飛車を指しこなす本”で読んだ記憶があるけれど、定跡の細かい変化手順を思い出せない。」 最近、リアル教室やオンライン対局で対局して、このような場面に出会うことが何回かありました。そこで、今回は記憶の定着について書きたいと思います。 中長期の記憶に関する理論として有名なのはエビングハウスの忘却曲線です。理論に興味が […]

棋士編入試験合格の報道を見て思うこと

既報の通り、純粋アマの小山怜央さんが棋士編入試験に3勝1敗で合格し、4月からプロ棋士になることが決まりました。奨励会を経験していないプロ編入は、故・花村元司九段以来79年ぶりで、戦後では初の快挙です! その棋士編入試験の合格を受けての報道を見て思ったことがあり、ブログに書きたいと思います。 歴史的快挙「奨励会」所属せずプロ棋士は戦後初 小山怜央さん(29)プロ棋士編入試験に合格 【ゲキ推 […]

インフレ時代の将棋学習法4 -ディレクションは一本が望ましい-

インフレ時代の将棋学習法シリーズ。第4弾は、将棋の先生が提供するディレクションについてです。 教室に通い、先生と対局すると、その対局の好手、悪手だけでなく、個々の課題やその解決法の提示=ディレクションが提示されるはずです。(定跡や手筋などの知識は親子で本や動画で学び対局を重ねれば自然に身に付くので) 私はそのディレクションこそ将棋の先生の真の存在意義だと考えており、この教室では特に力を入れているつ […]

インフレ時代の将棋学習法3 -基本書を繰り返し読む-

インフレ時代の将棋学習法シリーズ。今回は、将棋の学習で避けて通れない本についてです。 書店に行ったり、Amazonなどのオンライン書店で検索すると、将棋の本がたくさん存在することがわかります。 新刊や藤井聡太さんや羽生さんが載っている本を買って読むと上手になれる気がしますが、大学生の頃、目についた本を手当たり次第買っていた経験から…笑本をたくさん買って、その情報をインプットしたからと言って、上達に […]

「詰将棋派」と「棋譜並べ派」

棋力や興味関心によって、3つの濃淡は変わってきますが、一般的には、記載した順に重要です。まずは実戦!指さないことには何も始まりません。次に詰将棋!読む力は将棋を指す上での基礎です。 — かむがふ (@KamugafuShogi) November 13, 2022 今回は、先日反響の大きかった将棋の学習法に関するTweetに補足します。 将棋を指す事を上達するためには、まずはたくさん指さないことに […]

インフレ時代の将棋学習法2 -最も学習効果が高いのは親子での取り組み-

インフレ時代の将棋学習法シリーズ。初回は、この環境を”こども自身の頭で考える好機”と捉えよう!という話をしました。 今回は、ほぼお金がかからず、かつ、最も学習効果の高いと考える取り組み方について書きたいと思います。 それは「親子での取り組み」です。 -親がサポートして詰将棋や必至、囲い崩しの問題を解く-親が音読して定跡書などの本を一緒に読む-道場や大会、オンラインでの対局の後に、親が聞き役になり、 […]

インフレ時代の将棋学習法1 -こども自身の頭で考える好機-

物価上昇が子どもの習い事にも影響、約4割が削減またはやめた 住友生命「わが家の台所事情アンケート」~物価上昇が約9割の家庭に影響、多くの家庭が支出削減・節約~ 先日、あるレポートを見つけました。現在の物価上昇が習い事にまで影響している現状は、今の経済環境を表していると感じています。 あくまで私の予想ですが、来年2023年は世界的な景気後退と物価上昇が同時進行するスタグフレーションに直面し、現在より […]

手暗記と意味理解

定跡を学ぶ真の目的は、手順を覚えることではなく、因果関係を押さえて、手を改善するプロセスを理解することです。その目的を踏まえると、ほぼ100%のこどもにとって、現代の難解な定跡よりも、過去の基本的な定跡の方が有益であるケースが多い、が持論です。#かむがふTips — かむがふ (@KamugafuShogi) October 25, 2022 先日このようなTweetをしたところ、たくさんの反響を […]

団体戦の価値

優勝 さいたまドラの穴A準優勝 かむがふA3位 さいたまドラの穴B4位 基将会22でした。おめでとうございます㊗️🎉 pic.twitter.com/Qbp0165ri4 — いけるい (@ike_rui) October 10, 2022 先週末は、池袋で「第5回東京都小学生交流団体戦将棋大会」があり、教室から3チーム15名が参加しました。首都圏からだ […]

勝ちと負けを同等に扱う

前回は振り返りの目的と具体例についてご紹介しました。今回はその補足で、振り返る対象について考えてみたいと思います。 仕事柄、受講生の棋譜を拝見する機会がたくさんありますが、負けた棋譜を受け取ることが多い、という傾向があります。 この背景には、負けた棋譜の中に上達するヒントがある、という考え方があると思い、決して間違ってはいませんが、その考え方は、少し浅く、十分ではないとも感じています。 学校のテス […]