結果が出なかった時こそ前向きに

4月から、倉敷王将戦、中学生選抜選手権、小・中学生女子名人戦、高校選手権などたくさんの大会や研修会が開催され、この教室からもたくさんの子が出場しました。今回は、その中で思うような結果が出なかった子に対して2点お伝えしたいと思います。


結果が出ないのはむしろ成長のチャンス

まず初めにお伝えしたいのは、結果が出ないのはむしろチャンスだということです。負けたのには必ず自分自身の何かに原因があり、負けた時はその原因を捉えやすいです。悔しいのはもちろんですが、ポジティブに捉えましょう。

大きな勝負に負けてしまうと、どうしても記憶から消したくなりますが…(私もそのような経験はたくさんあります) そのような時こそ、より上手になれるチャンスなので、振り返りをしっかり行い、次に活かせるようにしてほしいです。

(今回のブログの対象とは外れますが…)
全国大会のような場で勝ち続けたい子には、いつもお伝えしている通り、勝ちと負けを同等に扱い、淡々と同じように振り返りを行い、次に活かしてほしいと思っています。勝つとどうしても気持ちが緩み、改善点が見えにくくなります。加えて、内容を”勝ったから◎負けたから×”としがちです。しかし、それらは上達に限界がある考え方です。勝敗より重要なのは内容で、”勝ったとしても×負けても〇”のことさえあり得ます。次の話にもつながりますが、内容が高まりさえすれば、将棋はいいことが起こる可能性が極めて高いです。

確からしい取り組みを積み重ねればいいことがある

将棋は運が絡まないゲームなので、確からしい取り組みを継続していけば、いい思いを出来る可能性が極めて高いです。努力と成果が結び付きやすく、達成感を感じやすいのが将棋の良いところだと考えています。数少ない結果に一喜一憂せずに前向きに取り組みましょう。

ただし、確からしい取り組みとは、単に頑張る=数をこなす、時間をかける、ではありません。目標に対して求められる要件を1つずつクリアしていくこと、です。初段くらいまでは、基本を身に付けるために実戦、定跡、詰将棋などの量で解決できると思いますが、有段者以上になると、何を改善すると更に良くなるのかを考えながら取り組んでほしいです。しかし、こども1人で要件を考えるのはなかなか難しいので親子で話し合いのも有効だと考えています。それでもわからなければ信頼できる第三者に聞きましょう。


夏に向けて、対局の機会がたくさんあるはずです。今回の経験を次につなげられるよう、取り組みましょう!