団体戦の価値

先週末は、池袋で「第5回東京都小学生交流団体戦将棋大会」があり、教室から3チーム15名が参加しました。首都圏からだけでなく、東北、北関東、甲信越、北陸、関西からも受講生が集まり、交流をはかるとともに、5人1組の団体戦を楽しみました。ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました!

大学で学生王座戦、社会人で職団戦で団体戦を経験してきた経験から、団体戦は思い出だけでなく将棋の成長という意味でも価値があると考えています。いくつか挙げると…

1つ目は、一局を大切に扱う姿勢が身に付きやすいことです。

先月開催した「私の半生」にお招きした川島滉生さんも仰っていましたが、団体戦の勝敗はチームの勝敗に影響するため、自分の中だけで完結する個人戦よりも一局が重く感じられ、大切に指そうという意識が働きやすいです。将棋は全力を出し切って指した対局を積み重ねていくことが一番の勉強なので、必ず力になります。

2つ目は、負けにくい指し方が身に付きやすいことです。

早々に、簡単に負けるとチームの士気に影響するため、少しのことでは倒れない、腰の重い将棋が求められます。勝つこと、と、負けないこと、では指し方の質が異なり、どちらを優先させるかは解がない永遠のテーマですが、団体戦では、負けにくい指し方が身に付きやすいです。

特にこの2点は団体戦ならではの価値だと考えています。

最後に、団体戦では勝てば喜びが何倍にも膨らみ、負けてもチームで励まし合えば悲しみが和らぎます。そのような気分を味わえるのも団体戦の醍醐味です。

今回のように日本全国から集まる機会を作るのはなかなか難しいと思いますが、またみんなで団体戦に出場出来たらうれしいです!