将棋に限らず何かの物事に取り組む時、まずは基本を身に付けて一定のレベルに達した後、要件(その時に求められていること)を理解し、対処していくことが上達につながると考えています。
将棋で言えば、級位者のうちは、たくさん対局するのに合わせて、好きな戦法、自身に関係する戦法の定跡を覚えて、詰将棋、寄せ、囲い崩し、次の一手などの問題をたくさん解き、基本を身に付けることが有効でそうすれば(将棋会館道場の=厳しめの)初段にたどり着きます。
難しいのはここからで、初段から三段、三段から五段を目指そうとすると、要件を理解し対処することが求められます。
その時に必ず直面するのが、要件がその子にとって苦手だったり、興味関心が薄かったりするケースです。
例えば、
-終盤(計算)が得意で、序盤(論理)が苦手という特性があるのに関わらず、序盤のポイントを押さえるために定跡を理解しなければいけない
-攻め合いが好きで、じっくり戦うのはあまりやりたくないのに、相手が強くなり攻めるだけではなかなか勝てない状況になっている
-早指しでバンバン指すのが楽しくそれでここまで強くなったのに、時間を使って読みを入れて確認しないと上手くいかなくなっている
このような時に、どう対処するのかいつも悩みます。
-(苦労を伴いますが) 得意、興味関心の領域を拡げるために、定跡に真正面から取り組み理解する
-苦手、興味関心の薄い領域を回避するために、戦法や手順の組み合わせ方により、じっくり戦う展開を可能な限り避ける
-(こどもの特徴はすぐには変わらないので) 時間の使い方には目をつぶり放置、頭と心の成長を待つ
対処法は様々ですがこれには解がなく、個々の性格や将棋の好き度合い、能力などを踏まえて試行錯誤するしかないと考えています。(おそらく、保護者の皆さまも同じことで日々奮闘されているはずです。)
結論のないブログで申し訳ありませんが…今回はこの教室を運営しながらいつも悩んでいることを書いてみました。