将棋教室は共同プロジェクト

1年半前、いくつかの目的を持ってこの将棋教室の設立しました。その内の一つに、”仕事(働き方)の最適化”があります。毎日、心がときめき楽しく働くためにはどうしたらいいのか。試行錯誤の連続で道半ばですが、学びの多い日々を過ごしています。その最適化のプロセスを進めていると、最近、仕事(働き方)と密接に関係している”家(住み方)の最適化”も図りたいと思うようになってきました。

そこで手に取った本が、「徹底的に考えてリノベしたら、みんなに伝えたくなった50のこと」(ちきりん著 ダイヤモンド社)です。徹底的に顧客側の視点に立ったリノベーション(スケルトンリノベーション)の本で、詳細はご一読いただくとして、この本に以下の話がありました。

世の中の取引には、売り手と買い手が「等価な価値を交換する取引」と「両者で共に創出した価値を分け合う共同プロジェクト型の取引」があります。

この本では、経済取引を

等価値取引:日常のお買い物の大半。お弁当、セーターを購入するなど。お金とモノ、等価値である2つのものを売り手と買い手が交換する。

共同プロジェクト:売り手と買い手が共同して価値を生み出し、生み出された価値を両者で分け合うという取引。医療など。お金を払っただけでは価値を生み出せず、お互いの努力が必要。

の2つに定義しており、これに従うと、将棋教室は典型的な「共同プロジェクト」型の取引と言えます。

-お金を払ったら終わりではなく、あくまでも始まりであること
-ありのままの状況を売り手と買い手が共有し合い、頻繁に意見交換し合うこと
-問題は起こって当たり前で、試行錯誤しながら改善を図っていくこと
など

共同プロジェクト型の取引は、このような性質を持っています。

1年半、将棋の先生をして強く感じるのは、上達のためには、親子で(特に親が)将棋教室は共同プロジェクトだと認識して、その成功のポイントを自らも考え、押さえることが重要であるということ。もちろん、ご家庭の方針によって、親子の距離感や接し方は違いますが、大会で結果を残したり、棋力が伸びた子は、この共通した特徴があったと思っています。

一般的に、棋力が高くなればなるほど問題は固有になり深く難しくなるので、教室や大会などでお会いした際にいろいろお話しして、一緒に解決していきたいですね!