あらゆる球を打ち返してこそ真の実力

信じられないくらい風邪が流行っています。先日、上記のTweetをした後も、何件も体調不良の連絡を受けています。皆さん、体調管理にお気を付けください。体調を崩してしまった子はゆっくり休んで回復に努めてください。

風邪が蔓延する理由として、コロナ禍のマスク着用、行動制限により免疫力が低下しているという説があるようで、腑に落ちています。今回はこの説を将棋に転用してブログを書きます。



棋力の高い人、実績のある人と指す機会を多く持てば上達する。その極論が、プロ棋士や私のような将棋の先生と対局を多く積めば上達する。そう考えている将棋親は、一定数いらっしゃる気がしています。

しかし、私はその考えに全く同意できません。それどころか、指導対局を受け過ぎるのは逆にマイナスの可能性すらあると考えています。

将棋には、プロ棋士や奨励会員が指すようないわゆる本筋の指し方、アマチュア強豪が身に付けているような30秒の秒読みでも倒れない負けにくい指し方、道場にいるこの道何十年のおじさんの寝技的な指し方、こどもが得意な打ち合う=攻め合う指し方、実戦のみで鍛えた子の自由奔放な(悪く言えば支離滅裂な)指し方…など、さまざまな指し方が存在します。そのどれもが将棋の指し方として成立します。

そのさまざまな指し方を、抜け漏れ偏りなく浴びることで、医学で言うさまざまな病原菌の免疫を獲得できると考えています。世の中に存在するあらゆる球を打ち返してこその真の実力です。

定跡に代表されるキレイな将棋は得意だけど力戦のような力勝負は苦手、またその逆で、実戦で鍛えた力自慢だけど定跡の知識がなく論理性に欠ける、というようなケースはたくさんありますが、その状態ではあらゆる球を打ち返せないことは明白で、真に実力があるとは言えません。

こう偉そうに書いている私自身も、インターネットのない時代に将棋を覚え、道場が存在しない街で育ったので、10代の頃の実戦数が圧倒的に少なく、腕力に難点があります。

本当に上手になりたいと思うのであれば、マスクを外して=対局する相手を絞り込まず、道場、大会、インターネットなどでとにかくたくさん対局し、さまざまな指し方の免疫を獲得することをおススメします。そうすることで、少しずつ力が付いていきます。



あらゆる球を打ち返してこその真の実力で、そのために多様な指し方に触れて免疫を獲得する。

将棋ではこのように考えているので、コロナ禍のマスク着用、行動制限によりさまざまな病原菌の免疫力が低下しているという説に納得したのだと思います。

繰り返しになりますが、皆さま、くれぐれも風邪にお気を付けください。