基本の習熟

最近、この教室の”世界観”を感じていただけるように、この教室のTwitterアカウントで #かむがふTips を始めました。上のTweetはその一つですが、今週実施したオンライン対局だけでも何人もの子がこの事象に陥っていると感じており、この投稿に補足したいと思います。


「より高い段級やレーティングを目指したり、大会や研修会のクラスを上げたりするためには、より難しい内容に取り組まなければいけない! 」

多くの方はそう考えていると感じています。

確かに、それは間違っていませんが、その時に問われるのが基本の習熟度です。基本の習熟度が高ければ高いほど、より難しい内容を学ぶ時に深く、速く理解できます。逆に、基本があまり身に付いていない段階で、難しい内容に手を出しても、浅くしか理解できず、時間もかかってしまいます。

例えば、上のTweetのように、足し算がしっかり身についていない段階で、引き算や掛け算を学ぶと、ある程度はできるようになるかもしれませんが、引き算や掛け算の背景にあるのは足し算の理論なので、理解が浅かったり、身に付くのに時間がかかったりするはずです。

将棋も同様で、基本の1,3,5手詰の解答の精度が高ければ高いほど、その後の長い手数の問題を速く正確に解けるようになります。どんなに長い、難解な詰将棋でも手が進めば最後は1,3,5手詰になるからです。

最近では、YouTubeや専門的な棋書で初心者、級位者のうちからプロ棋士が指すような高度な戦法を学ぶ子が多いと感じています。将棋は棋力に関わらず戦力は同じなのですぐに真似できますが「守りは金銀三枚、攻めは飛角銀桂」「数の攻め/数の受け」などの基本が身に付いた上でそのような戦法を指すのと、そうでないのとでは、遅かれ速かれ大きな差が生じます。また、目に触れる機会が多い最新形は対局者双方が認識しておりその通りの局面になりやすいですが、その最新形に至るまでの歴史や実戦例を認識しているか否かで、その戦法に対する理解度や実戦での応用力が大きく変わってきます。

「より上に行けばいくほど基本の習熟度が問われる」

高いレベルを目指して、より難しい内容に取り組むのは素晴らしいことです。その取り組みの中で上手くいかないと感じた時に、思い出していただきたい考え方です。