自分の頭で考えている子ほど、伸びしろが大きい/実際に伸びている、と感じています。AIをこねくり回す時間があるのであれば、対局、詰将棋、定跡に理解に時間を割いた方がはるかに生産的です。小中学生の県代表、日本一を目指すレベルでAIを使うのは時期尚早です。
— かむがふ (@KamugafuShogi) November 27, 2023
今週はこのTweetにたくさんの反響をいただきました。私自身の意見に、たくさんの方にリアクションいただけるのは大変ありがたいことです。
私が受講生に期待したいのは、このAI活用についても、将棋の局面についても、そして将棋以外の物事についても、自身の意見を持つことです。
意見を持つとは、自分のスタンス=立ち位置を明確にすることです。
AI活用であれば、
・AI活用は棋力向上に効果的か
・効果的なのであれば、どのように活用するのが良いか
・AI活用を導入する適切なタイミングはいつか
将棋の局面であれば
・その局面で先手後手どちらを持ちたいか
・それはなぜか
・その先の具体的な進行例(手順)は何か
など、自身の立ち位置を明確にするのです。
自分の意見を持つことは、自分1人で完結する将棋を指す上でとても重要な要素だと考えています。将棋では、学校のテストの〇×のように結論が決まる局面は最終盤のごくわずかで、ほとんどの局面で曖昧さが残ります。その時に、自分の意見が必須です。
自分の意見を持っていれば、先生から言われたことや本に書いてある手順や結論を鵜呑みにすることなく、自分の頭で考えて採用するのか、しないのか判断でき、そこから個性が生まれます。しかし、自分の意見を持たず先生や本に従っているだけでは、単に手順をなぞる将棋になり迷走してしまいます。(もちろん最低限覚えること、従うことは存在します。)
また、自分の意見を持つことは、先生や本を無視して自分の意見を通すことではありません。先生や本の意見にも耳を傾け、自分の意見と照らし合わせて、必要があれば自分の意見を修正していきます。自分と違う意見は、自分の意見の否定ではなく、自分の意見の改善の源なのです。
「ここはこう考えて、こう指すところじゃない?」
「はい!」
これは、この教室のオンライン対局で頻出するシーンです。
(あまりに「はい!」が多いと「はい!はい!じゃねーよ!」と返します。4部の子限定ですが…笑)
「ここはこう考えて、こう指すところじゃない?」
「自分はこう考えて、この手がいいと思うんですがどうですか?」
こう返してくる子は自分の意見があり、必ず上達します。
受講生には、自分の意見を持って将棋を指してほしい、そう思っています。