ありのままを受け入れる

受講生の皆さんはよくご存じですが、この教室では毎週のオンライン勉強会の後に詰将棋の宿題があります。全10問(10点満点)で、級位者は1~2点、有段者でも4~5点はよくある事です。さらに、解答用紙を写真で送付してもらい、氏名、点数、所要時間を一覧化した参加者の結果を共有しています。

(賛否両論あるのは認識しつつも) なぜこのようなシステムにしているのか、今回はその理由をご説明したいと思います。


将棋は良くも悪くも結果がハッキリ出るゲームです。一局指せば必ず一方が勝ち、もう一方は負けます。県大会や全国大会で優勝するような子でも、全て勝って優勝する日よりも、最低1回は負けて残念な結果になる日の方が多いのが現実です。年下に負けるのも良くあるし、自分よりも遅く始めた子に追い抜かれるのも日常茶飯事です。さらに、運が全く絡まないゲームなので、負けた原因は必ず自分自身にあるという厳しさもあります。

【ご参考】
勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし

そこで身に付けていただきたいのが、結果をオープンする環境への耐性と結果をありのままを受け入れる心の強さです。

結果を他人に見られたとしても、恥ずかしい事は全くなく気にしない。

どんな結果であろうと一喜一憂せずにありのままを受け入れ、その結果を次のためのエネルギーに変える。たとえ悪い結果だったとしても堂々と振る舞い、良い結果だった時は慢心ではなく自信にする。

結果と正面から向き合い、やるべき事さえ取り組めば、詰将棋は必ず解けるようになるし、段級位やレーティング、大会や結果は必ず付いてくるのだから。

教室の詰将棋で言えば、0点だろうが、5点だろうが構わず、大会で思うような結果が出ないのはよくある事。点数や勝敗よりも重要なのは、その結果から何を学び、次にどう活かすかです。

将棋を通して、親子共にそんな心の持ち方を身に付けていただきたいと思っています。

確からしい取り組みを継続すれば、努力した分だけ成果を得られる、将棋は正直なゲームです。将棋だけでなく他の分野にも転用可能な、そのような成功体験を1人でも多くの子に感じてほしいですね!