塾の先生との会話から

昨日、息子(小4)が通う塾の室長さんと1時間ほどお話しする機会がありました。

「(4年生の時点での結果は参考にしかならないと考えており…) 最終的に伸びる子が備えている力は何ですか?」

この教室を運営していていつも考えている話をぶつけてみたところ、将棋にも関連しそうな答えが返ってきたのでシェアしたいと思います。


1. 基本となるのは国語力

国語、算数、理科、社会、どの教科も言葉で理解するので、国語力が基本になるとのことでした。さらに、ご時世を踏まえて、解法を知っていれば解けるような単純な問題は減少傾向で、題意を掴み考える能力を問う問題が多く出題されるのが最近の中学受験のトレンドで、国語力の重要性が高まっているようです。

国語力とは、書いてある文章を読み取り(読解力)、論理構成を整理し(論理力)、ポイントを自分の言葉で説明(要約力)できる力のことだと考えています。読解力や論理力、要約力の元になる力については、このブログを読んでいる皆さんの方が詳しいと思いますので省略しますが、国語力が求められるのは将棋でも同じだと思っています。

最近、将棋の序盤は国語の世界だと考えています。

攻める側の第1の狙い→受ける側の対策→第1の狙いを防がれた時の第2の狙い…というように、定跡自体が物語になっていますし、実戦例に基づく結論→改善策→改善策の実戦例に基づく結論→さらなる改善策…というように、定跡が進化した歴史も物語になっています。

定跡書を読んだり、棋譜並べをした時に、内容を正しく把握し、論理構成を整理し、ポイントを自分の言葉で説明できるようになると上達するスピードが格段に早まります。

2.重要なスピードと正確性

中学受験は短時間に大量の情報を処理しなければいけなく、そこで求められるのは、スピードと正確性とのことでした。例えば算数では、四則演算の計算力が全ての分野の元になるので、繰り返し練習して早く正確に解けるようになった方が良いようです。

将棋も全く同じで、1、3手詰や基本的な寄せ、凌ぎの手筋を早く正確に解け、その理解が深ければ深いほど、伸びしろが大きいと考えています。

難しい問題を解けるようになることが成長と考え、どんどん難しい問題にチャレンジさせる傾向があるような気がしていますが、基本の1、3手詰の精度が低かったり、手筋の理解が浅かったりすると、遅かれ早かれどこかでつまづいてしまいます。

3.貴重な実体験

理科や社会は、机上で理解するだけでなく、実体験と紐づけましょうとのことでした。例えば、興味を持った土地に旅行したり、11/19(金)にある月食をこの目で見たり…

これも将棋にも当てはまります。面白いと感じた定跡や手筋などがあったら、勝敗や昇段/昇級、レーティングなど気にせずどんどん試してほしいと思っています。そうすると、本などに書いてあったことが実体験でより深く理解できますし、もしくは、書いてあった事とは異なる感覚を持つかもしれません。その時は、先生や友達と意見交換しましょう。そうすれば、必ず上達します。


教室を運営しながら考えたことが整理できた貴重な話し合いでした。
(この教室関連の話だけでなく、もちろん息子に関係する話もしました!笑)