阪神甲子園球場100周年記念大会として話題になった第106回全国高等学校野球選手権大会が幕を閉じました。今回の大会は投高打低が顕著で、その要因は新基準の飛ばないバット、低反発金属バットの導入にあるようです。
報道によると、従来の金属バットでは芯を多少外してもフィジカルが強ければ飛距離のある打球、鋭い打球が飛びましたが、新基準のバットではそうはならないようです。ただし、芯でとらえさえすれば新旧のバットに大きな違いはない、という声があるようです。
それにより「どこに当たっても肉体の力で補って飛ばすもの」から「たしかな技術で真芯をとらえて飛ばすもの」に変化したとのことです。
この話は将棋にそのまま置き換えられます。
現代は定跡の体系化が進み、性能のいい戦法が明らかになっています。それらの戦法を使えば、筋(駒が勝手に働くボタンのようなもの)を多少外したとしても、それなりの戦果が上がる可能性が高いです。
将棋では、それらの性能のいい戦法を使用禁止にする、というルールは未来永劫導入されることはありませんが、より重要なのは、勝ちやすい戦法を使うことではなく、筋をとらえることです。真芯をとらえるか、真芯から少し外れたところで当てているか、真芯を大きく外しているか、で今後の伸びしろが決まると考えています。
筋をとらえられるようになるためには、基本の積み重ねが欠かせません。わかりやすい練習法は、詰将棋、必至/寄せ、囲い崩し、次の一手などのたくさんの問題を自分の頭で考え解くこと、筋のいい人の棋譜をたくさん並べること、です。
筋をとらえる(真芯でとらえる)、は抽象的でわかりにくいですが、上達に直結する重要な要素です。こんな考え方があるんだ!と知っておいていただければ幸いです。
本当に上手になりたい子は、真芯をとらえることを意識して取り組んでほしいです!