知識の積み上げ

8月になりました。この夏休みにまとまった時間を確保でき、将棋の学習に取り組んでいる子はたくさんいるはず。そこで今回は、その時に気を付けてほしいポイントについて書きます。

それは、知識の積み上げです。言い換えると、理解できること、実践できることを積み上げていって、少しずつできることを増やしていこう、高度にしていこう、です。

詰将棋
毎日、詰将棋を解くのが習慣になっている子はたくさんいます。難解な問題、長手数の問題を解けることが価値があること、だと考えている親子は一定数います。確かにそれは素晴らしいことですが、もっと重要なのは、詰将棋ハンドブックやこの教室の宿題に載っているような3,5,7手詰の基本的な問題を確実に正解できるようにすることです。長手数でどんなに難しい問題でも最後は短手数の詰みに収斂するように、世の中の難しいことのほとんどは、簡単なことの組み合わせで構成されています。

難しいことはあまり出来ないが基本の正答率を高い、と、難しいことは出来るけれど基本を取りこぼしがち、を比べると、前者の方が圧倒的にパフォーマンスが高いです。


定跡
今は、最新の定跡や評価値上優れている手が容易に手に入ります。そのような手を覚えると上手になったという感覚になりがちですが、私にはそれが本当の力だとは思えません。たとえ瞬間的に勝てるようになったとしても、表面的な暗記、理解にとどまっていると遅かれ早かれ壁に当たります。

基本的な定跡で構わないので、ロジックを丁寧に押さえることをおススメしたいです。以下のブログに記載している、狙い→対策→更なる狙い→対策の思考回路を頭の中に作ることの方が、いい手を覚えるよりもはるかに重要です。


対局
何と言ってもまずは量です。1日平均3局、月100局弱の対局を重ねると、将棋に慣れていきます。(必要な量は個人差有)

量が足りている子は、目の前の一局から何を学び、次の対局にどう生かすのか、自分の言葉で説明できるようになってほしいです。前の対局と次の対局をつないでいくことが出来れば、成長が加速するのは間違いありません。


貴重な夏休み、上達できるよう願っています。頑張りましょう!