学んだことを活用する

「読みをまとめてから指そうね」
「論理的に指そうね」
「学んだことを活用して指そうね」

頭の使い方シリーズ、今回は、学んだことを活用する、についてです。
【過去記事】
読みをまとめる
論理的に指す



何の物事に取り組む時でも、理解しなければいけないことが存在します。将棋では、定跡、手筋、格言などが該当し、ここでは定跡に絞って書きます。

定跡とは、先人たちが創り上げた模範になる指し方です。算数で、九九や公式を覚えるように、まずは自分の得意戦法、指したい戦法の定跡を覚えてほしいです。(将棋の定跡は複雑なので、覚えるだけでもとても大変です。)

活用するとは、覚えた先にある話です。

将棋は、駒の配置が1つ違えば、似て非なる局面になり手順が変わります。例えば、定跡と比べて玉の位置が1つずれていたり、端歩の交換が入っていたりするだけで、最善手が変わります。なので、形をなんとなく覚えて手を暗記するだけでは、少しの形の違いに対応するのが難しく学んだ定跡を活用できません。

活用するために求められるのは、40枚の駒の配置を正確に把握することに加えて、手の意味を理解することです。意味を理解するとは…

手暗記と意味理解

そして、手の意味を理解していれば、

-何も考えずにいつも覚えた通りの手順を指すことにはなりません
-定跡と似て非なる局面を目にした時、学んだ手順が使えるのか、別の手順の方がいいのかを考え、より確からしい手順を指すことができます
-対局後に、自身の考えが上手くいったのか、上手くいかなかったのか、の検証が可能です

このような状態になると、考えて将棋を指している、と言え、自然に上達していけます。



この「頭の使い方シリーズ」が上達の一助になれば幸いです。